2018年の台風21号によって関西空港が水没した翌日に、フライトを予約していた筆者の経験を記事にまとめました。
- 2018年の台風21号の影響について知りたい人
- 台風の影響によるフライト欠航の影響を受けた実録を見たい人
日本では毎年のように台風が発生し、甚大な被害が発生しています。強風や豪雨の影響で公共交通機関が麻痺してしまうこともあり、特に大都市圏では多くの人が帰宅困難などの影響を受けています。
公共交通機関の中でも台風の被害を受けやすいのが飛行機で、台風接近によって多くのフライトにキャンセルや遅れが出てしまいます。
本記事は、2018年9月に発生した台風21号が関西直撃の影響で、関西空港が水没してフライトが欠航になった筆者の実録を紹介しています。
2018年9月の台風21号について
2018年9月に発生した台風21号は、非常に強い勢力を保持したまま近畿地方に上陸して大規模な被害をもたらした台風です。
暴風や高潮が各地で発生し、多くの死傷者や農林水産業への被害、広範囲の停電など、甚大な被害が出ました。
特にニュースで取り上げられたのが関西空港への影響で、フライトの全便キャンセルだけでなく、関空へのアクセスの要所である連絡橋にタンカーが衝突したり、ターミナル内への大規模な浸水や停電が発生しました。
この影響によって、関西空港は3日間に渡って全フライトがキャンセルされ、台風前のフライト数まで戻るまで2週間以上も要しています。
参考サイト:日経ニュース
台風21号で筆者のロンドン・パリ旅行が不透明な状態に
台風シーズンに旅行を予約していた自分に責任があるのですが、2018年9月にロンドン・パリの旅行を予定していました。
そして、旅行前日に台風21号が関西地方に直撃してしまうという不運に見舞われました。楽しみにしていた海外旅行が一瞬にしてキャンセルになる可能性が高くなってしまいました。。。
出発前夜にフライトキャンセルが決定
筆者はタイ航空のヨーロッパ便を予約していましたが、フライト前日(台風当日)の夜にキャンセル通知が届きました。
このまま旅行自体のキャンセルすることも考えましたが、予約していたホテルや電車のキャンセル費用が発生してしまいます。
そのため、何とか旅行に行く方法が無いか考えることにしました。
タイ航空の名古屋便への振替に望みをかけた
ロンドンに行く方法を色々と調べた結果、タイ航空は中部国際空港に就航していたため、フライトを以下のように振り替えることでロンドンに行けることが分かりました。
- 当初:関空⇒バンコク⇒ロンドン
- 振替:名古屋⇒バンコク⇒ロンドン
ロンドンへの到着は半日遅れにはなりますが、旅行がキャンセルされるよりは全然マシです。
フライト当日の朝一番からカスタマーセンターに電話をかけまくって振替成功
2018年時点では、タイ航空の旅程変更はインターネットではできず、カスタマーセンターに電話で連絡して手続きをする必要がありました。
台風直撃の翌日ですので、タイ航空の電話回線はパンク状態。カスタマーセンターの営業開始時間である9時から2台体制で電話をかけまくりましたが、全然繋がりませんでした。
電話をかけまくること1時間、ようやく電話が繋がり、名古屋便に空席があったため、無事振替に成功しました。
なお、関空からのフライトは天災による欠航扱いとなり、規約上は振替便が出発する空港までの移動費は自己負担になるため、すぐに安い高速バスを手配しました。
大阪から名古屋に移動し、名古屋→バンコクへ
平日ということもあり、高速バスは当日でも空席が結構残っていたため、3000円以下で名古屋への高速バスチケットをゲットできました。
台風翌日ではあったものの、高速道路の渋滞もなく大阪出発から2時間半ほどで名古屋駅に到着し、そこから名鉄で中部国際空港に移動しました。
中部国際空港に到着すると、タイ航空のカウンター前にはすでに数十人の行列ができていました。
ただ、機材は大型化されていましたが、大阪からの振替組が想定よりも少なかったのか、空席率が高かったのには驚きました。
飛行機に乗ってしまえば、後は旅行を楽しむだけなので、中部国際空港で無事搭乗できたときはひと安心でした。
旅行中に帰路のバンコク⇒関空のフライトキャンセルが決定
旅行中も関西空港のニュースはチェックしていましたが、自分が想定していた以上に関西空港への被害は大きく、帰路のフライトもキャンセルになってしまいました。
正直、1週間後のフライトまでキャンセルされることはないだろうと判断していたため、見通しが甘かったです。
旅行先でのフライトキャンセルですので慌てましたが、どうすることもできず出発当日にパリのシャルルドゴール国際空港に向かいました。
タイ航空のコールセンターへの連絡手段が無いため、フライト当日に交渉
インターネットでの旅程変更手続きが出来ないタイ航空の場合、旅行先でフライトがキャンセルになった場合は、出発当日にチェックインカウンターでスタッフと交渉するしかありません。
海外で英語を使って振替交渉を行うのはハードルがかなり高いと思っていたので、最悪の場合は、パリからバンコクまではタイ航空を利用して、そこからはLCCで日本のどこかの空港に帰国することも考えていました。
シャルルドコール国際空港でタイ航空カウンタースタッフと直接交渉
チェックインカウンターで長時間交渉する可能性もあるため、シャルルドゴール国際空港へは余裕をもって出発の3時間半前に到着しました。
それでもタイ航空のチェックインカウンターは長蛇の列になっており、20分ほど待ってカウンタースタッフと交渉を開始しました。
まずはeチケットを見せてバンコクから関空へのフライトがキャンセルになっていることを説明。その後にバンコク⇒関空のフライトをバンコク⇒名古屋に振り替えてほしいと伝えました。
対応してくれたカウンタースタッフによると、「あなたのeチケットはキャンセルされていて使用できない。状況がわからないので、今から確認する。」とのこと。
ドキドキしながらカウンターで待っていると、上司や関係各所に電話をかけて関空便がキャンセルされていることを説明して対応を協議してくれていました。
協議の結果、振替OKということになり、すぐに発券の手続きをしてくれて、交渉開始後1時間でパリ⇒バンコク⇒名古屋の搭乗券をゲットできました。
eチケットが無効になっていると聞かされた時はかなりビックリしましたが、親切なカウンタースタッフによって無事帰国できました。
アクシデントを経験することでトラブル耐性が向上
今回のように台風によるフライトキャンセルに遭遇することは少ないと思いますが、生きていく上では不慮の事故は防ぐことはできません。
特に海外旅行中のトラブルは対応方法が難しく、言葉が通じない異国の地でパニックになってしまいがちです。
パッケージツアーであればガイドスタッフに頼ればよいのですが、個人旅行の場合は自力で解決するしかありません。
トラブルはできる限り経験したくありませんが、台風によるフライトキャンセルのような大きなトラブルを経験したら、トラブル耐性が間違いなく向上します。
また、トラブルに巻き込まれているときは必死ですが、後日笑い話にすることができるのも人によってはいいかもしれません。
皆さんもコロナウイルスのパンデミックが終わったら、海外旅行へ行っていろいろなことに挑戦&経験してみてください!
【併せて読みたい】飛行機が欠航になった場合の対処方法
飛行機を利用する場合、筆者のようにフライトがキャンセルされる可能性はゼロではありません。飛行機が欠航した場合の対処法を状況別で記事にまとめました。

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